ChatGPTで小説を添削する方法|プロンプトと「バレない」編集のコツ

ChatGPTを使えば、校正作業は数秒で終わります。ただし、添削結果をそのまま採用すると、文章から「自分らしさ」が消えてしまうかもしれません。

本記事では、小説添削に使えるプロンプトと、AI添削が「バレない・バレにくい」文章に仕上げる編集手順を解説します。添削を受けた後の「書き直し」こそが本番です

目次

ChatGPTで小説を添削する3つのメリット

ChatGPTを添削に使う利点は、大きく3つあります。

誤字脱字・表記ゆれを一瞬でチェックできる

長編小説になると、誤字脱字を自分で見つけるのは困難です。何度読み返しても見落としが出ます。ChatGPTに文章を渡せば、数秒で誤字脱字をリストアップしてくれます。

表記ゆれのチェックも得意です。表記ゆれとは、同じ意味の言葉なのに書き方が統一されていない状態のこと。「分かる」と「わかる」が混在している、「〜達」と「〜たち」が統一されていない、といった細かい不統一も指摘してくれます。

文章のリズムや読みやすさを客観視できる

自分で書いた文章は、どうしても客観的に見られません。書いた本人には自然に読めても、第三者には読みにくいことがあります。

ChatGPTは「この文が長すぎる」「接続詞が多い」「同じ語尾が続いている」といった指摘をしてくれます。プロの編集者に見てもらう前の「セルフチェック」として機能します。

推敲の「壁打ち相手」として使える

一人で小説を書いていると、「この表現で合っているのか」「もっといい言い回しがあるのでは」と悩む場面が出てきます。ChatGPTは、そうした悩みの壁打ち相手になってくれます。

壁打ちとは?
テニスの練習で壁に向かってボールを打つように、相手に話しかけて自分の考えを整理すること。ChatGPTに「この表現どう思う?」と相談すれば、複数の案を提示してくれます。採用するかどうかは自分で決められるので、アイデアの引き出しとして活用できます。

ChatGPTで小説添削をするときの注意点

メリットがある一方で、注意すべき点もあります。3つのポイントを押さえておきます。

添削結果をそのまま使うと「AI感」が出る

ChatGPTの添削結果をそのままコピー&ペースト(コピペ)すると、文章に独特の「AI感」が出ます。

AI感とは、機械が書いたような不自然さのこと。整いすぎた構成、単調な表現、感情の起伏が乏しい文章になりがちです。

【AI添削そのまま】
また、彼女は微笑んだ。さらに、窓の外を見た。そして、小さくため息をついた。それは、彼女の心の中にある複雑な感情を表していた。

【書き直し後】
彼女が微笑む。窓の外に目をやり、小さくため息をついた。雨音が、静かに響いている。

書き直し後のほうが、文章にリズムがあり、読者が情景を想像しやすくなっています。「また」「さらに」「そして」といった接続詞の連続がなくなり、文の長さにもメリハリが生まれています。

AIは「文章の正しさ」は分かるが「あなたらしさ」は分からない

ChatGPTは文法的に正しい文章を提案できます。ただし「あなたらしさ」や「作品の雰囲気」までは理解できません。

たとえば、あえて崩した口語体(話し言葉に近い文体)や、キャラクターの癖のある話し方を「修正すべき」と判断してしまうことがあります。その修正を受け入れると、作品の個性が消えてしまいます。

添削を受けた後の「書き直し」が本番

添削は「スタート地点」であり、ゴールではありません。ChatGPTの提案を参考にしながら、最終的には自分の言葉で書き直す必要があります

私は添削結果の8割を自分で書き直しています。最初は2割でも大丈夫です。慣れてくれば、自然と書き直せる割合が増えていきます。

添削・校正・推敲の違い

  • 添削:他者から文章の改善点を指摘してもらうこと
  • 校正:誤字脱字や表記ミスを見つけて直すこと
  • 推敲:自分で文章を何度も練り直し、より良くすること

ChatGPTの添削を受けた後、自分で推敲する工程が欠かせません。

小説添削に使えるChatGPTプロンプト【コピペOK】

ここからは実践編です。目的別に4つのプロンプトを紹介します。

プロンプトとは?
ChatGPTへの「指示文」のこと。何をしてほしいかを文章で伝えます。プロンプトの書き方次第で、ChatGPTの回答の質が大きく変わります。

誤字脱字・表記ゆれチェック用プロンプト

誤字脱字と表記ゆれを一括でチェックできるプロンプトです。長編小説の校正作業を効率化できます。

使い方:以下の文章をコピーして、ChatGPTの入力欄に貼り付けます。「(ここに文章を貼り付け)」の部分を、チェックしたい小説の文章に置き換えて送信します。

以下の小説の文章について、誤字脱字と表記ゆれをチェックしてください。 【チェック項目】 ・誤字脱字 ・送り仮名の不統一(分かる/わかる など) ・漢字とひらがなの不統一 ・句読点の過不足 【出力形式】 ・問題箇所を引用し、修正案を提示 ・問題がない場合は「問題なし」と回答 【対象文章】 (ここに文章を貼り付け)

豆知識:このプロンプトのどこを変えればいい?
「チェック項目」の部分を変えれば、自分の弱点に合わせた添削ができます。「語尾の重複」「接続詞の多用」など、気になるポイントを追加するのがコツです。

文章のリズム・読みやすさチェック用プロンプト

文章のリズムや読みやすさを客観的にチェックできます。自分では気づきにくい冗長さや単調さを発見できます。

以下の小説の文章について、読みやすさの観点からチェックしてください。 【チェック項目】 ・一文が長すぎる箇所(50文字以上) ・同じ語尾が3回以上続く箇所 ・接続詞(また、さらに、そして)の多用 ・主語と述語の対応 【出力形式】 ・問題箇所を引用し、理由と改善案を提示 ・良い点があれば併せて指摘 【対象文章】 (ここに文章を貼り付け)

シーンの感情表現を深掘りするプロンプト

感情描写を強化したいときに使えます。五感(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)を使った具体的な表現案を提案してもらえます。

以下の小説のシーンについて、感情表現の深掘りを手伝ってください。 【現在の文章】 (ここに文章を貼り付け) 【このシーンで表現したい感情】 (例:主人公の後悔と未練) 【依頼内容】 ・感情をより具体的に伝える表現の提案 ・五感を使った描写の追加案 ・ただし、私の文体を大きく変えない範囲で

キャラクターの口調統一チェック用プロンプト

キャラクターの口調がブレていないかを確認できます。長編小説で特に役立ちます。

以下の小説について、キャラクターの口調が統一されているかチェックしてください。 【キャラクター設定】 ・名前:(キャラ名) ・年齢:(年齢) ・口調の特徴:(例:丁寧語、語尾に「〜だよ」をつける) 【チェック項目】 ・設定と矛盾する口調がないか ・同じキャラクターの口調がブレていないか ・違和感のあるセリフがないか 【対象文章】 (ここに文章を貼り付け)

添削結果を「自分の文章」に変える編集手順

ChatGPTの添削を受けた後、どう編集すればいいのか。ここでは具体的な手順を5つのステップで解説します。

手順1:添削結果と元の文章を並べて比較する

まず、ChatGPTの添削結果と元の文章を横に並べます。パソコンなら画面を左右に分割する、スマートフォンならメモ帳アプリに両方を貼り付ける、といった方法が便利です。

何がどう変わったのかを確認し、変更点をリストアップします。この段階では、まだ何も採用しません。「どこが変わったか」を把握するだけです。

手順2:「採用する指摘」と「採用しない指摘」を仕分ける

すべての指摘を採用する必要はありません。以下の基準で仕分けます。

採用する指摘

  • 明らかな誤字脱字の修正
  • 文法的に間違っている箇所の修正
  • 読みやすさが明確に向上する変更

採用しない指摘

  • 自分の文体を大きく変える変更
  • キャラクターの個性を消す変更
  • 「正しいけど、私はこう書きたい」と思う変更

仕分けの判断基準は「自分の作品として納得できるか」です。

手順3:採用する指摘を「自分の言葉」で書き直す

ここが最も重要なステップです。採用すると決めた指摘も、ChatGPTの文章をそのまま使うのではなく、自分の言葉で書き直します

【ChatGPTの提案】
彼女は窓の外を眺めながら、過去の出来事を思い返していた。あの日の選択が正しかったのか、今でも確信が持てなかった。

【自分の言葉で書き直し】
窓の外を見つめる。あの日、別の選択をしていたら。考えても仕方ないのに、頭から離れない。

ChatGPTの「整った文章」を参考にしつつ、自分のリズムと言葉で再構築しています。

手順4:声に出して読み、違和感を潰す

書き直した文章を声に出して読みます。つっかえる箇所、不自然に感じる箇所があれば、そこを修正します。

目で読むだけでは気づかない違和感も、声に出すと見つかります。特に会話文は、実際に口に出してみると自然かどうかが分かりやすくなります。

手順5:AI添削を再度かけて最終チェック

最後に、書き直した文章をもう一度ChatGPTに見せ、誤字脱字がないかだけ確認します。この段階では、表現の変更は求めません。あくまで「最終的な誤字チェック」としての活用です。

豆知識:AI添削の「8割書き直し」ルール
添削結果をそのまま使うと、自分の文体が消えます。私は添削結果の8割を自分の言葉で書き直しています。最初は2割でも大丈夫。慣れれば自然に増えます。

AI添削がバレない文章にするコツ

「ChatGPTで添削したことがバレるのでは」という不安を持つ人は多いかもしれません。

AI検出ツール(文章がAIで書かれたかどうかを判定するサービス)の精度は、日本語で60〜75%程度と言われており、完全ではありません。それでも、以下のコツを押さえれば、より自然な文章に仕上がります。

接続詞を減らす(「また」「さらに」はAIの癖)

ChatGPTは「また」「さらに」「そして」といった接続詞を多用する傾向があります。これらが連続していると、AI生成文の特徴が出やすくなります。

3つあったら1つに減らす。残りは削除するか、別の表現に置き換えます。

文の長さにメリハリをつける

AIが生成する文章は、すべての文が同じくらいの長さになりがちです。意識的に短い文と長い文を混ぜることで、人間らしいリズムが生まれます。

【AI的な均一さ】
彼女は窓の外を見ていた。雨が静かに降り続いていた。彼女の心は複雑だった。

【メリハリをつけた文】
彼女は窓の外を見ていた。雨。心が、ざわつく。

※上記の「雨。」は小説における意図的な体言止めの例です。

語尾のバリエーションを増やす

「〜です」「〜ます」「〜でした」だけでなく、「〜だろう」「〜かもしれない」「〜のだ」など、語尾にバリエーションを持たせます。同じ語尾が3回続いたら、必ず変えます。

具体的な描写を自分で追加する

AIは抽象的な表現を好む傾向があります。「美しい景色だった」ではなく「夕日が山の稜線を橙色に染めていた」のように、具体的な描写を自分で追加します。

五感を使った描写(音、匂い、触感など)は特に効果的です。

最後に「自分の声」で読み返す

編集が終わったら、自分の声で全文を読み返します。「この言い回しは自分が使う表現か?」と問いかけながら読むと、AI的な表現が残っていれば違和感として気づけます。

よくある質問

Q1: ChatGPTで添削した小説はバレますか?

AI検出ツールの精度は日本語で60〜75%程度です。完全な検出は難しいですが、添削結果をそのまま使うとバレやすくなります。自分の言葉で書き直せば、検出される可能性は大幅に下がります。

Q2: 添削にChatGPT無料版と有料版の違いはありますか?

出力上限(1回あたり約3,000文字)は同じです。ただし、無料版は5時間ごとに数回の制限があります。Plus版(月額約3,000円)は5時間ごと80回まで使えるため、長編小説を添削するなら有料版のほうが効率的です。

Q3: ChatGPTに小説を入力しても著作権は大丈夫ですか?

OpenAIの利用規約では、ユーザーが出力に関する権利を保有し、商用利用も可能とされています。ただし、入力した内容が学習データに使用される可能性があるため、設定画面からオプトアウト(学習への利用を拒否する設定)しておくと安心です。

Q4: 長編小説(10万字以上)でもChatGPTで添削できますか?

一度に入力できるのは約10万文字(日本語の場合)ですが、出力は約3,000文字に制限されます。長編小説は章ごと、またはシーンごとに分割して添削すると効率的です。

Q5: ChatGPTの添削は誤字脱字チェックだけですか?

誤字脱字チェックだけでなく、文章のリズム、表現の改善、キャラクターの口調確認、プロットの相談など、幅広く対応できます。プロンプト次第で用途は広がります。

Q6: 添削を受けすぎると自分の文体が消えませんか?

添削結果をそのまま採用し続けると、確かに自分の文体は薄れていきます。対策として、添削結果の8割は自分の言葉で書き直すことをおすすめします。AIの提案は「参考」として扱い、最終判断は自分でおこないます。

まとめ|添削は「始まり」、書き直しが「本番」

誤字脱字チェック、リズム確認、感情表現の深掘り、口調統一チェック。本記事で紹介した4つのプロンプトは、すぐに活用できます。

ただし、出力結果をそのまま使うのではなく、自分の言葉で書き直すことが大切です。添削結果の8割を書き直す。最初は2割でも構いません。慣れれば自然と書き直せる割合が増えていきます。

まずは手元の原稿で、1つのプロンプトを試してみるのがおすすめです。

添削は始まりに過ぎません。書き直しを重ねるうちに、自分の文体が見えてきます。焦る必要はありません。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

夜野のアバター 夜野 編集長

新人賞に7回落ちて、28歳で筆を折った人。現在はフリーライターとしてビジネス記事と小説の両方を執筆している。Atelierの編集長

目次