推し小説は、書くシーンと感情テーマを先に決めてしまえば、AIを使って今日中に形にできます。
語彙力も、完璧な設定も、最初から必要ではありません。
「面白くないといけない」「全部決めてから書こう」。
その考え方を手放すだけで、書き始めは一気に楽になります。
この記事では、推し小説の書き方の基礎から、AIを使った最初の1シーンの作り方、コピペで使えるプロンプトテンプレートまでをまとめました。
推し小説とは?夢小説との違いと書く意味
推し小説と夢小説は似ているようで、少し違います。
どちらを書くにも「自分のために書く」点は共通ですが、基本的な違いを整理しておきましょう。
推し小説と夢小説、何が違うの?
推し小説は「推しキャラや推し人物が主役の物語」のことです。
自分視点でも三人称でも自由に書けます。
夢小説は「名前変換機能を使って、自分が主人公になる物語」が基本スタイルです。
主人公の名前を「私」や「あなた」に置き換えて読み、推しと自分が絡む体験型の小説です。
実際には両者が重なることも多く、「自主人公で推しと絡む物語」は夢小説でも推し小説でもあります。
どちらの呼び方が正しいかよりも、「自分が書きたい物語を書く」気持ちのほうが大切です。
書くほど推しへの解像度が上がる
推し小説を書くことには、意外な副産物があります。
書き続けるうちに「推しへの解像度が上がる」体験が待っています。
推しのセリフを考えるとき、「この人はこういう場面でどう動くか」を真剣に考えます。
「笑うとき目が細くなる」「照れたとき少し早口になる」。
書いているうちに、そういった細部まで自然に言語化されていきます。
私が初めて推し小説を書いたとき、最初は「このキャラはどんな言葉を使うんだろう」と迷いっぱなしでした。
でも書き続けるうちに「このキャラは絶対こう言う」確信が生まれていきました。
書くことが、推し分析の最高の手段だと気づいたのはそのときです。
今では書いているときのほうが、推しへの愛が深まる感覚があります。
書けない人には共通の原因がある
推し小説を書きたいのに書けない方には、いくつかの共通パターンがあります。
パターン1: 「面白くないといけない」プレッシャー 読み手を意識しすぎて、書く前から「つまらなかったらどうしよう」で止まってしまいます。
パターン2: 「設定を全部決めてから」症候群 設定を細かく決めようとするほど、設定だけが増えて本文は1行も進まない状態になります。
パターン3: 「語彙力がない」思い込み 語彙力は文章を書く上で確かに助けになりますが、最初から必要ではありません。
伝えたいことがあれば、それを素直に書けば十分です。
どれも根本にあるのは「完璧なものを出さないといけない」意識です。
推し小説は自分のために書くもの。
その前提から変えていくことが、書き始めの第一歩になります。
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書き始める前に決める4つのこと
「書けない」を回避するための最初の4つを絞りました。
この4つさえ決まれば、今日から書き始められます。
書くシーンを先に決めれば迷わない
まず「どのシーンを書きたいか」を1つ選んでください。
物語全体の構成を考える必要はありません。
「放課後の教室でふたりきりになったシーン」「雨が降り始めて、傘を差し出してくれたシーン」「試合に負けた後、隣に座ってくれたシーン」。
こういった「この瞬間を書きたい」衝動から入ると、筆が動きやすくなります。
視点は1つに絞れば書きやすくなる
視点は「自主人公(自分)視点」か「推し視点」の2択に絞りましょう。
視点が混在すると、書いているうちに「今誰の視点だっけ」と混乱しやすくなります。
初めて書く方には「自主人公視点」をおすすめしています。
感情移入しやすく、「推しにこう言われたらどう感じるか」を自分ごととして書けるためです。
感情テーマを先に1つ決めておく
「このシーンで読んだ後にどんな気持ちになってほしいか」を先に決めましょう。
- ときめき
- 静かな安心感
- じれったさ・もどかしさ
- 切なさ・ほろ苦さ
感情テーマを1つ決めると、セリフや描写の方向性がブレなくなります。
「ときめき系」なら推しの言動を少しドキッとする方向に、「じれったさ系」ならあと一歩のすれ違いを意図的に作る。
感情テーマは「物語のコンパス」です。
書く前に決めておくだけで、完成までのブレが格段に減ります。
目標文字数はもっと小さくていい
「最初から5,000字の作品を書こう」とすると、ほぼ確実に止まります。
最初の目標は300〜500字の1シーンで十分です。
AIを使えば、その程度の初稿は数分で出てきます。
あとはそれを読んで「ここが違う」と感じた部分だけ直せばいい。
「1シーン完成 = 成功」です。
連作にしたければ、それは完成した後に考えればいいことです。

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STEP1 キャラ設定をAIに渡す
最初にやることは、AIに「推しのことを教える」です。
AIは推しの情報を持っていないので、名前・外見・口調・性格などを事前に渡す必要があります。
以下のテンプレートをコピーして、[ ] の部分を埋めてからAIに貼り付けてください。
以下の設定で短編小説を書いてください。
【キャラクター設定】
名前: [推しの名前]
外見: [例: 黒髪・学ランが似合う、目が細い]
口調: [例: クールで言葉少ない。でも大事な場面では優しくなる]
性格: [例: 不器用だけど情が深い。孤独を好むが寂しがり屋]
【主人公設定】
名前: [あなたの名前]
関係: [例: 同じクラスの幼なじみ]Code language: plaintext (plaintext)
STEP2 シーンと感情を指定する
キャラ設定を渡したら、次は「どんなシーンをどんな感情で書いてほしいか」を伝えます。
以下のテンプレートをキャラ設定の続きに追加してください。
上記の設定で以下のシーンを書いてください。
【シーン指定】
場所: [例: 放課後の教室]
状況: [例: 雨が降り出して、二人だけが残っていた]
【書いてほしい感情・雰囲気】
[例: 静かなときめき。言葉より間が大事なシーン]
【文字数】
300〜400字Code language: plaintext (plaintext)
出力例(イメージ):
「帰れないな」
彼は窓の外を見たまま、短く言った。
雨粒が窓ガラスを叩く音だけが響いている。
[あなたの名前]は何も言えず、ただその横顔をみつめた。Code language: plaintext (plaintext)
※ 出力は毎回変わります。
同じプロンプトでも異なる展開になることがあります。
実際にAIが出力した文章を読んで「惜しいな」と感じたら、その感覚が編集の第一歩です。
次のSTEP3でその「惜しい」を自分の言葉に変えていきます。
Before/After例(STEP2で出力したものをSTEP3で編集した場合):
Before(AI出力そのまま)
彼は無言で傘を差し出した。「使って」とだけ言って、空を見上げた。
彼女は戸惑いながらも、静かにそれを受け取った。
After(自分で編集後)
傘が差し出される。
「……使えば」
たったそれだけ言って、彼はまた前を向いた。
言葉は短くて、でも何かが滲んでいる気がした。
何を変えたか:
- セリフを短く切って、余白と間を作った
- 「彼女は戸惑いながらも」の説明を削り、主人公の内面(「何かが滲んでいる」)に変換
- 体言止めを1行目に使い、リズムを変えた
STEP3 自分の言葉に書き直す
AI出力はベースとして使い、「自分ならこう書く」部分を書き直すのが最後のステップです。
書き直すときに意識するポイントは3つです。
- 口調の違和感を直す。 AIは設定通りに書いてくれますが、細かな口調のニュアンスはどうしても「自分の中の推し」と微妙にズレることがあります。読んで「ここは違う」と感じた一言を変えましょう
- 感情描写を足す。 AIは情景描写は得意ですが、主人公の内面は薄くなりがちです。「胸がつまった」「言葉が出なかった」など、自分の感覚を足すと、ぐっと「自分の物語」になります
- 余白を作る。 AIは説明的になりやすいです。「あえて書かない」部分を作ることで、読んだときの余韻が生まれます
最初は「8割AI・2割自分の書き直し」から始めて十分です。
書き直しを繰り返すうちに、自然と自分の割合が増えていきます。


ジャンル別プロンプトテンプレート
コピペして使えるプロンプトテンプレートを2ジャンル用意しました。
[ ] の部分を埋めるだけで動きます。
日常ほっこり系は安心感を軸に書く
「何気ない日常の中の、ちょっとしたときめき」を書きたいときに使えるテンプレートです。
感情の軸は「この人といると落ち着く」安心感です。
以下をそのままコピーして、AIに貼り付けてください。
以下の設定で、日常系のほっこりしたシーンを書いてください。
【キャラクター】
推し: [推しの名前](性格: [性格の特徴]、口調: [話し方の癖])
主人公: [あなたの名前](関係: [推しとの関係])
【シーン指定】
場所: [例: 放課後の教室 / 帰り道のコンビニ / 屋上]
状況: [例: 偶然ふたりきりになった / 何気ない会話をしていた]
【書いてほしい感情・雰囲気】
穏やかなときめき・安心感・「この人といると落ち着く」という感覚
【文字数】
400〜500字(会話多めで)Code language: plaintext (plaintext)
出力例(イメージ):
「今日のパン、残り1個だったんだけど」
彼が差し出したのは、あたたかいあんパンだった。
「え、いいの?」
「……別に、食べたいやつ食べてから残ってたから」Code language: plaintext (plaintext)
※ 出力は毎回変わります。
カスタマイズのコツは、状況の「場所」部分を具体化することです。
「帰り道」を「雨の日の帰り道」に変えるだけで、雰囲気がガラッと変わります。
状況の一言が、物語のトーンを決めます。
切ない系は感情語を使わないのがコツ
言えない気持ちや、少しのすれ違いを書きたいときのテンプレートです。
切ない系で大事なのは「感情語を使わない」ことです。
行動と情景で感情を間接的に表すのが、読後に余韻を残すコツです。
以下の設定で、すれ違いのある切ないシーンを書いてください。
【キャラクター】
推し: [推しの名前](性格: [性格の特徴]、口調: [話し方の癖])
主人公: [あなたの名前](関係: [推しとの関係])
【シーン指定】
状況: [例: 言えなかった気持ち / 誤解が生まれた場面 / 離れなければいけない最後の日]
【書いてほしい感情・雰囲気】
胸が締め付けられる感覚・後悔・それでも好きという感情
【追加指示】
感情語(「悲しかった」「好きだった」等)は使わず、行動・情景・間で感情を表現してください。
【視点】
主人公視点で
【文字数】
400〜500字Code language: plaintext (plaintext)
出力例(イメージ):
「じゃあ、元気で」
その一言が、どれだけあっさりしていたか。
言いたかった言葉はどこかに落ちていった。もう拾えない場所に。Code language: plaintext (plaintext)
※ 出力は毎回変わります。
もっと多くのジャンルを試したい方へ
「ほっこりと切ない以外のジャンルも書いてみたい」方のために、私が実際に使って仕上げたプロンプトテンプレート集があります。
ラブコメ・すれ違い・プロポーズ・ほっこり・夏祭りなど、シーン別に15本のテンプレートをまとめています。
もし「自分でプロンプトを組み立てるのが大変」と感じているなら、のぞいてみてください。
推しの名前を入れるだけで動くように設計しました。

完成させる2つのコツ
書き始めたけれど最後まで完成できない方に向けて、すぐ使える2つのコツをお伝えします。
まず1シーンだけ完成を目指す
「完成させる」のハードルを極限まで下げましょう。
「1,000字の作品を完成させる」ではなく「300字のシーン1つを完成させる」を最初の目標にします。
この1シーンを完成させる体験が、次の1シーンへの足がかりになります。
AIを使えば初稿300字は数分で出ます。
それを読んで「ここが違う」と感じた部分だけ直す。
それだけで「完成した推し小説」が1本手元に残ります。
最初は500字も書けなかった私が、今は長編を書けるようになったのも、この「1シーン完成」を繰り返してきたからです。
いきなり大きな作品を目指す必要はありません。
AIはリライトパートナーとして使う
AIは「最初に書いてもらう人」として使うより、「自分の下書きを一緒に磨く人」として使うほうが、自分らしい作品になりやすいです。
流れはこうです。
まず自分で下書きを書きます(150〜200字でもOK)。
次にAIに「この下書きをベースに、情景描写を加えて、口調を柔らかめにしてください」と指示します。
AIの修正案を読んで、気に入った表現だけを使い、残りは自分で書く。
この流れを1回やると「AIとの協作」の感覚がつかめます。
最終的に何を残して何を変えるかは、自分自身が決めることです。
AIは素材を出してくれるパートナーですが、物語を作るのは自分です。



よくある質問
Q. 推し小説は二次創作と同じですか?
推し小説は広義の二次創作に含まれますが、独自の文化と表現スタイルを持っています。
一人称・自主人公視点で書く作品が多く、「夢小説」と呼ばれることもあります。
投稿先やコミュニティのルールは、夢小説・二次創作に準じるものが多いです。
コミュニティによって定義が少し異なることもあるので、投稿前にルールを確認するのが安心です。
Q. 推しが実在人物でも書いていいですか?
個人的に楽しむ範囲であれば、書くこと自体は多くの方が行っています。
ただし公開する場合は、本人へ届く可能性とプラットフォームのガイドラインを確認することが大切です。
SNSで発信のある実在人物の場合は、公開範囲の設定に特に注意しましょう。
Q. 書いた推し小説はどこに投稿できますか?
pixiv・小説家になろう・Twitterなどが代表的な投稿先です。
pixivでは「夢小説」「推し小説」タグで作品を探したり投稿したりできます。
最初は鍵アカウントや限定公開からはじめて、反応を確かめながら公開範囲を広げる方法もあります。
Q. AIで書いた推し小説は「自分の作品」になりますか?
なります。
AIが出した文章も、それをどう使い、どう書き直し、どう完成させるかを決めるのは自分自身です。
最終的な判断・編集・選択をしているのが自分である以上、その作品は自分の創作物です。
大切なのは「AIに書かせた」ではなく「AIを使って書いた」という姿勢です。

Q1. 推しと一番書きたいシーンは?
まとめ
推し小説を書くために最初に決めることは4つだけです。
書くシーン・視点・感情テーマ・目標文字数。
そこにAIをパートナーとして活用すれば、最初の1シーンは今日中に形にできます。
完璧な作品を目指す必要はありません。
推しとの物語は、あなたにしか書けないものです。
設定もセリフも、自分が知っている推しの姿から生まれます。
AIはその素材を出すのを手伝ってくれますが、どんな物語にするかを決めるのは自分自身です。
まずは「書きたい」と思うシーンを1つ選んで、今日のうちに最初の1文を書いてみてください。
✦ 今の自分に効く創作本、3冊選びます
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